面白そうなタイトルの記事を見つけました。

『海の家をITフル武装してみた 反省あり教訓あり』

日本経済新聞 : http://www.nikkei.com/article/DGXMZO75664950U4A810C1H56A00/

IT(情報技術)は店舗の売り上げ向上に役立つのか――。誰もが抱く素朴な疑問に自ら答えるためか、ある中堅IT企業が今年、首都圏近郊の海岸で「海の家」を自ら経営し始めた。見た目は普通の海の家だが、運営にクラウドを利用した最新IT技術を活用。データ分析を駆使し、メニュー開発などに役立てる。

海の家という、およそテクノロジーとは無縁と思える場所に、密かにフル装備で望むのである。果たして一体、どんな結果になるのだろうか。ワクワクします!

 

ITフル装備版海の家の仕様

記事中の装備は以下のとおり。

  • POS(販売時点情報管理)レジは米マイクロソフトのタブレットのみで構築
  • 店員が注文を受ける端末もスマートフォン(スマホ)やタブレット
  • ビーチを訪れた客も自分のスマホから時間指定で食事を予約注文できる
  • システムはクラウドと連携。店長はスマホやパソコンでリアルタイムに売り上げ状況をどこに居てもチェックできる
  • 天気や気温などを加味して販売状況を分析。翌日以降の売り上げを予測し、食材の仕入れや仕込みに活用できるデータ分析機能も用意

なるほど。システム的には結構、詰まってるな。

でも、客側から見たメリットは、スマホでの予約注文ぐらいかな。できれば、SNSを活用した集客を盛り込んで欲しかったな~。(実際はやってるかもしれません。)

 

あと、システム開発会社さんがやってるので、全部自社のシステムのようです。

購入すれば結構な金額になっちゃうんでしょうね。

でも、全てとは言いませんが、ほとんどのことがフリーのWebサービスで補完できそうです。

例えば、以前紹介した、モバイルPOSレジアプリ「Airレジ」を使えば、同等に近いPOSシステムが無料で構築できるでしょう。

モバイル決済が早くも次の進化をとげてる。スマホをPOSレジにするアプリと連携して経営にデータを活かそう!!

 

結果その1・・・ちょっと残念なものだった

さあ、いざフタを開けてみた結果は。。。

ところが「やってみると見込み違いだらけ」(大関社長)。そもそも自分のスマホで予約してくる客など、ほとんどいない。大関社長は「スマホなんてロッカーに入れちゃったよ、とお客さんに言われた」と苦笑い。

水着だからね。。。

 忙しくなるとスマホやタブレットを使うより、伝票に書いた方が早い。

慣れるまではね。。。

気温や天気は必ずしも売り上げに連動しない。雲一つないピーカンの晴れなのに、午前中ビーチはガラガラで売り上げもさっぱり、という日も。

えっ、そうなの!?

てな具合に、ハッキリ言って惨憺たる結果だった模様。

 

結果その2・・・「気づき」がもたらす好循環

しかし、時間が経過するとともに、徐々に変化が訪れます。

成果は徐々に出始める。例えば午前中の人出や売上高は前日の天気予報から予測するように変えた。「予報が晴れなら雨が降っても客は来る」と分かったからだ。これは「明日の午前中はダメですね、だって天気予報が雨ですもん」というバイト店員の一言がヒントだという。

このように、些細なことをきっかけに「気付き」がうまれ、新しい仮説が立ち、実行と検証によって改善が生まれます。

いわゆる、「PDCAサイクル」が回り始めます!

 

「暑い日に売れるのはビールよりハイボール」「一緒に冷やしキュウリやトマトなど野菜が売れる」「アイスクリームは午後3時以降に出る」など相関も分かってきた。現場で見聞きし気付いたことをデータ分析で裏付けて使い始めたからだ。

こうなるとIT武装の意味が出てくる。開店約1カ月で仕入れ量の設定や新メニューの開発にデータ分析をうまく活用できる好循環が始まった。

こうなると、キタ━(゚∀゚)━!って感じで、テンションMAX!!大成功と言っていいでしょうね。

 

成功につなげるポイント

この記事で最も大切なのは、「現場で見聞きし気づいたことをデータ分析で裏付けて使い始めた」というところにあります。いきなりデータだけ眺めていても、なんも思いつかないということになることがほとんどだと思います。

「今日は暑かったね~。そういえばビールよりハイボールのほうが良く出ていた気がするぞ。データを見てみようか。やっぱりそうだ!」ってなふうに、「思ってるのと違うな」とか、「いつもと様子が違うぞ」みたいな、現場でのフィーリングが大事なわけです。

そうした実体験による経験を積んでいくことにより、こんどはデータの方からいろいろな情報を引き出すスキルが身についていくのです。

 

システム開発会社さんのポジションからは、

 ITの有用性は誰もが分かるが、問題はデータの分析一つにも高い活用スキルが必要で、店舗の現場が使いこなすハードルが高い点だ。現場の課題をシステム開発者らが肌で理解できないところに本当の問題がある。

というようなことを感じたようです。こんなイメージを持ったのでしょう。

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が、しかし、店舗経営者側はその道の素人ではないわけですから、常々そういった気付きには直面しているはずです。ただ、そうしたシステムやデータが無いために、検証ができていなかったわけです。

チャンスを素通りし続けるという、もったいない状況をゆるし続けるのはいかがなものかなあと思います。